父の持病

父は、長く糖尿病を患っています。

 

 

40年前くらい前、父の糖尿病が分かった。人間ドッグなどの健診結果からだと思うので、中高年から発症するⅡ型糖尿病かもしれない。

よく言われる糖尿病の、「のどがすぐ乾き、水をよく飲む」症状は、それ以前から確かにあった。

 

それからは、母は父のために、病院のアドバイスを参考にしたり、本を購入したりして、食事療法を始めたのを覚えている。薬を飲んでいただろうが、私にはあまりその記憶はない。

 

ただ、父は気にもせず、いつものように晩酌をし、外で飲んで帰った日は、コタツでそのまま眠り込む、変わらない生活を続けていた。


そして、いつの間にか、食事療法もしなくなっていった。

 

 

初期の糖尿病は、自覚症状がほとんどないといわれている。痛みがあるわけではないし、手足が動かなくなるわけでもない。なので、放置されることが多い。

ところが、血管の中は血糖値が高い状態が長く続き、血管にさまざまな負担を与えることになる。その結果、毛細血管の多い網膜、手足の抹消、腎機能に障害が出てしまう。

 

父は、右目が見えなくなった。知ったのは、三か月前。

 

 

本当は、もっと前から見えなかったのではないだろうか。