銀行口座の解約

長く出し入れがない父の銀行口座を解約することにしましたが、これは大変なことなんです。

もちろん、父には同意を得ています。解約した預金は、父の持つ農協の口座に送金してもらいます。

 

 

今どき、親子とはいえ自分名義ではない口座の資金を扱うことに、銀行は慎重にならざるを得ないですよね。

 

父をデイサービスに預け、母を連れて銀行に行きました。同居する母が手続きをすればいいだろう、と思いましたが、甘かったですね。

 

「お父さん本人が窓口に来て、意思を示すことが前提です」

  ・・うーん、連れてくること自体が難しい。

「では、解約書には本人の直筆による記入が必要です」

  ・・今日はデイサービスだ。迎えに行き、書いてもらわなければならない。

  ・・でも、しばらくペンを持ったことないぞ。書けるか?

「書類を母が窓口に届けるなら、同居なので比較的スムーズに手続きできます」

  ・・母は、ついこの前、運転免許証の返納をした。一人でここまで来れない。

  ・・何より、父を一人で自宅に置いておくことが、かなりの不安。

  ・・それより、認知症のある母が、手続きを滞りなく済ませることは無理だ。

「それですと、親子関係証明できる戸籍謄本を提出してもらいます」

  ・・市役所に行くのか!

「本人が来られないとなると、本人確認ができる証明書が必要です」

  ・・父の免許証は失効しているぞ。パスポートも。

「公的機関が発行する証明書を2種類用意してください」

  ・・後期高齢者医療被保険証とか、介護保険被保険者証か。

「息子さんご自身の、身分証明書もお願いします」

  ・・免許証でいいだろ。

「あと、手続き確認のために、ご本人に電話をします」

  ・・自宅に?耳が遠いし、理解できるか?

「では、書類記入の説明をします・・・」

  ・・ううう、大変だこれは。

 

 

支所に出向いて、戸籍謄本をもらう。

デイサービスの父を迎えに行き、自宅に戻る。

 

父に、ペンを持たせて記入させた。

とてつもなく時間がかかる。

表情がきつくなり、血圧が上がる様子が分かる。

そして、読めるかどうかギリギリの文字。

 

母は自宅に残ってもらい、電話が入ることをメモ書きして渡した。

もう一度、銀行へ。

 

銀行では、解約理由、使用用途、父の症状など長々と質問され、なんとか書類は通り、自宅への電話。

メモを置いてきてよかった。電話対応も無事終了。

 

午前中に出かけましたが、すべて完了して銀行を出たのが午後3時半。

 そのあと、もう一つの仕事。

 

買い物をして実家に戻りました。

丸一日かかりました。